イタリアサッカーの代名詞「カテナチオ」は過去のもの?

ドリブル

サッカー強豪国のひとつであるイタリアは伝統のカテナチオを捨て新しいスタイルを模索している状態です。
こうしたサッカースタイルの転換期とも言える状況のせいか、先のロシアワールドカップ予選ではプレーオフでスウェーデンに敗れ1958年大会以来60年ぶりにワールドカップ出場を逃すという結果になりました。

そもそもイタリアがカテナチオからの脱却は2004年EUROでの惨敗がきっかけとなったのですが、当時はスペインのティキタカと呼ばれるポゼッションサッカーをはじめとする攻撃サッカーが世界のトレンドになりつつありました。
つまり、ものすごく平たく言えば、イタリアは世界のトレンドを模倣する道を選んだことになります。

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その後のイタリアはEUROやワールドカップといった国際大会で準優勝までたどり着いたこともありますが、全体的に浮き沈みの激しい結果を残していて、これといったスタイルを構築できない状態が続いています。

そんな中、開催されたイタリア不在のロシアワールドカップはフランスの優勝で幕を閉じましたが、この大会におけるフランスは、前線の個を生かした攻撃とディフェンスラインを低く設定しゴール前を固めるというまさにカテナチオを彷彿とさせるようなサッカーで、以前はシャンパンサッカーと評された優雅な攻撃サッカーは見る影もありませんでした。そして監督はかつて強固なカテナチオを誇ったイタリアのユベントスでボランチを務め、チャンピオンズリーグを優勝したこともあるデシャンでした。

今やイタリアで絶滅寸前のカテナチオですが、フランスを経由して近い将来再度イタリアの地に舞い戻ってくる可能性もあるかもしれません。

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